シュタイナー教育で使われている蜜蝋粘土。
自らの意志によって行動できる人間になること、心と身体と頭がバランスよく調和することを重視しているシュタイナー教育。
0歳から7歳までは「からだ」を育てること、手指や体を動かし、想像力・創造力を養うことが一番大切とされています。
そんなシュタイナー教育で使用されている蜜蝋粘土の遊び方、子供の感性の発達のポイントなどをご紹介します。
蜜蝋粘土の遊び方はどんな風?
蜜蝋粘土を最初に手にして驚くのは、その硬さです。
普通の粘土と違って、常温ではとても硬くかなり扱いにくいのが特徴です。
僕はまだ硬くて無理。
板状になっているので、使いやすい大きさにハサミで切ったり、手でちぎったりして小さな破片にします。
それを手に取り、手のぬくもりで柔らかくしていくところから遊び開始。なんともゆったりした感じ(笑)
手のぬくもりによって変化していく蜜蝋粘土の感触を、じっくり味わい集中することも遊び方の一つなんですね。
シュタイナー教育ではこの手指の感触に集中する時間も、感覚を研ぎ澄ませるために必要な時間として大切にしているんです。
蜜蝋粘土にはどんな楽しみ方があるの?
ロボット?なの?
蜜蝋粘土は、普通に粘土として作品を作るだけでなく、色んな楽しみ方があります。
蜜蝋粘土は作品を作った後、しばらく置いておくと固まるので、作品を残すことも可能なんです。
気に入った作品をオブジェとして飾ったり、遊びに使う小物なんかを作るのもオススメです。
作った後は、ごっこ遊びの道具としても活用しますよ。
蜜蝋粘土のもう一つの特徴は、薄く延ばすと透けて光を通すことです。
光沢があって、透明度があるので薄く延ばすとステンドグラスのようになるんです。
ガラス瓶に貼り付けて、その中にろうそくを入れてみたり、アクリル板に貼り付けて光にかざして遊んだり。
上の写真は、子供が描いた絵をグラスに貼り付けている途中なんですけど、透け感があるのがわかると思います。
創造した後に、もう一つプラスの遊び方ができるのが蜜蝋粘土のおすすめポイントです。
蜜蝋粘土でシュタイナー教育を取り入れてみる
シュタイナー教育では季節感を大切にしていて、その季節に合った飾りつけをします。
「季節のテーブル」という、季節に合わせた色の布の上に、手作りの小物や植物などが置いてあるコーナーを設けて、季節感を楽しんでいます。
子供たちは蜜蝋粘土などを使って、その季節に合った作品を作っていますよ。
シュタイナー教育ってなんだか難しそうで・・・。
一見難しそうに見えるシュタイナー教育ですが、意外と手軽に家庭で取り入れることもできますので、いいとこどりで(笑)子供たちと楽しむのもオススメです。
季節を楽しく味わうのは、日本人はお得意ですよね?
節句など、季節の行事に合わせて蜜蝋粘土で遊んでみるのも楽しいですよ。
色んな行事があって楽しいね。
蜜蝋粘土の特徴は?使って良かったこと・悪かったこと
蜜蝋粘土、昔からちょっと興味があっていつか使ってみようと思っていたのですが、ちょっと手間がかかりそうだなぁというイメージがあって、中々手が出ずにいました。
腱鞘炎を起こしやすいんで、硬いとかなり面倒なことになりそうで。
実際に、使ってみたのは息子が5歳になってから。購入したのが5月という時期もあってか、すぐに柔らかくなって今まで躊躇してたのが何だったのか・・・って感じです。
片付けも楽チン。粘土にしては、汚れも少ない方なんです。
そんな蜜蝋粘土の特徴と、使ってみて良かったこと、悪かったことをまとめてみます。
蜜蝋粘土の成分は?
蜜蝋粘土の成分は、みつろう、顔料、ワックスです。
みつろうには自然な殺菌作用があるので、保存料を入れなくても細菌が繁殖することはないんです。
また、万が一小さな子供が間違って口にしてしまった場合でも、成分がみつろうなので比較的安心ですね。
飲み込んだりすると危ないよ。
蜜蝋粘土は何歳から遊べる?
蜜蝋粘土の対象年齢は、3歳頃からです。
でも、3歳では蜜蝋粘土を自分で柔らかくするには力不足。ある程度まで親が柔らかくしてあげる必要がありますね。
蜜蝋粘土は粒子が細かく、ち密な細工をするのにも最適です。
指先が器用になり始める5歳頃になると、少し複雑な作品をつくることができるようになりますよ。
蜜蝋粘土が硬い時はどうしたら?
蜜蝋粘土が硬い時は、とにかく小さくすることが重要です。小さくカットしてから、手の熱で柔らかくしていきます。
でも、これが冬場となると、手のぬくもりだけでは柔らかくなりづらいですよね?
そんな時は、エアコンやドライヤーの熱風に当てたり、こたつの中に入れるのもいいかもです。
お湯につける方法もありますが、お湯がすぐに冷めてしまうと粘土も柔らかくなりませんので保温が大事ですね。
寒すぎる部屋で遊ぶのも、すぐに粘土が硬くなってしまうので向きません。
ホットカーペットの上はすぐ柔らかくなるよ。あ、直接乗せるとこびり付くので注意だよ。
蜜蝋粘土の保存方法
蜜蝋粘土を保存するときのポイントは、薄く延ばすことです。
薄く延ばして保存することで、次に使う時に柔らかくしやすくなりますよ。
普通の粘土と違って乾燥することがないので、蜜蝋粘土の場合そのまま放置しておいても大丈夫です。教育上、問題はアリですけどね。
飾るのもいいけど、遊んだ後はしっかりお片付けして欲しいわ。
ホコリが付きやすいので、表面に汚れがある場合は良くふき取って、入ってあった箱に戻したり、専用ケースに入れたりして保管してください。
蜜蝋粘土のおすすめシュトックマー
私のおすすめはシュトックマーの蜜蝋粘土です。
シュトックマー蜜蝋粘土の特徴は、透明感が美しいことです。独特のツヤ感があります。
ドイツの食品基準に合わせて作ってあり、子供が万が一口に入れたり、粘土遊びしながら手指を舐めることがあっても安全です。
色を混ぜても濁らない、発色はいい方だと思いますよ。
シュトックマー蜜蝋粘土を使ってみて良かったこと
- 遊び方が豊富なので、普通の油粘土ではできないような作品ができる。
- ボロボロになることがなく、片付けが楽。
- しばらく置いておくと固まるので、作品を飾ることができる。
- 柔らかくなる感覚が結構楽しい。
蜜蝋粘土の遊び方でもご紹介しましたが、薄っぺらく延ばしたり、貼り付けたりと遊び方が豊富なのが楽しいです。
粒子が細かいため、細かい細工ができるのも嬉しいです。
気に入った作品は、そのまま置いておけば固まるので、家ではテーマを決めて小道具を作って遊んでいます。
例えば、今日は靴屋さんごっこをしようとか、水の中で魚を泳がせようとか。
粘土遊びの後の「遊び」も想像して楽しめるのが面白いですよ。
ごっこ遊びは楽しくて好き!
悪かったこと・イマイチな点を辛口レビュー
- 匂いが独特で、好みがわかれると思う。
- 冬場は温めてもなかなか柔らかくならないので、すぐに遊べない。
- 床に落とすと、ツルツル滑る。
普通の粘土に比べると、べたつきやこびりつくことは少ないです。
蜜蝋粘土のレビューを見ると「ベタつかない」という口コミが多いんですけど、正直、多少べたつきます。
粘土板にもこびりつきは多少あります。まあ、粘土なので多少の汚れには目をつぶるしかないですね。
そして、注意したいのが床などに落として少し時間が経ってから剥がすと、ツルツル滑るんです。原料が蜜蝋とワックスなので、当然ではあります。
床に落としたり、服に付けないようにすればOK。
蜜蝋粘土の匂いですが、これも好みが別れると思います。匂い的には甘いミントのようなスーッとした柔らかい匂いです。
僕は平気な匂いだけどなぁ。
私も息子も匂いには敏感な方なんですけど、遊びはじめてから数分後。
息子が一言「臭っ。」
さらに自分の手を匂って一言「臭っ。」
ケミカルな匂いは一切ないのですが、やっぱり好みは別れると思います。他のレビューでは「癒される匂い」って書いてますけど・・・
息子にしてみれば「臭い」らしいです。癒されてる感はなさそうです。
蜜蝋粘土のおすすめの遊び方まとめ
手指を動かす粘土遊びは、子供の発達にとって欠かせない遊びの一つですよね?
できれば安全なものを使いたい、想像力を豊かにするもので遊ばせたいというのも親心。
そんな時に、手でゆっくりと柔らかくする感触を味わい、その間に何を作る?どんな風に作る?と色々想像を巡らせる時間を楽しめるのも、蜜蝋粘土の遊び方のポイントです。
親としてもう一つ嬉しいのは、片付けが楽だと言うことですね(笑)
ゆっくりと子供の個性を育む、シュタイナー教育を自宅で簡単に取り入れるにもオススメな遊びですよ。
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